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Column Last up date:2005.10.07

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バルカラビーチ 2005年4月3日
雨の中を歩いている。さっき振り出した雨はしばらく止みそうにない、しかも今駅を出発したばかりで、まだ宿まで歩いて40分はかかる。だから諦めて濡れながら歩くことにしたのだ。

象祭りは大盛況だった。象が一匹ずつのらくら行進してきて、広場に並ぶのだが、ざっと数えても40頭はいた。話によると全部揃うと71頭らしい。帰りのバスを探したが見つからず(昨日一度乗ったのに。)、仕方なく歩いている次第だ。



そもそも象祭り(ホントはなんだか青い神様。クリシュナ?だかを祭る為のモノらしいが。)なんて知らなかったのだが、ビーチで寝てたら監視員のおっさんが2人して、やいのやいの言う訳だな。「今日は観光客もローカルピーポーも皆象を見に行くんだ。今出発すれば3時からの祭りにまだ充分間に合う。」とこうだ。フィッシュカレー食って満足してた俺は、是非バルカラの滞在に彩りを、と久々に観光客気分で繰り出した。向こう側のバルカラ寺と聞いていたのだ歩いて行ったが、実は寺に来る象はたったの4頭で、象が特盛りなのは駅前の広場らしい。ちゃんと教えとけよおっさん。途中で会った親父3人がバスを待ってて、一緒にと誘われたが、俺はもう寺が近かった事もあって、笑顔で断ったのだ。結局駅前に着くまでに45分かかった。プラスこの雨だ。



食堂でメシを食い終えると、さらに激しい雨だったので諦めムードでチャイ屋に入って時間を潰した。これが失敗だった。いや、チャイは良いのよ。でかめグラスで5Rsだったし、砂糖が入ってないので自分で調節出来る。じゃあ何がまずいって、ロベルト・バッジョみたいな髪型の店員の兄ちゃん、こいつがマズイ。

俺にマジックを見せると言って(それも俺が見たい見たい、と言うまで引っ張った。仕方ないので見たいと言った。)偉そうにコインを2枚出した。両掌に一枚ずつ持ち、下に伏せるとコインがどちらか片方(大概利き手でない方)に移動している。勿論コインを伏せる時に、利き手のコインを高速で投げるトリックである事は、誰でも知ってるんだけど、それを掌に乗せてからも、集中力を高めるのにかなり時間を使う。マリックなんて簡単に500円玉を掌通してコップに入れてたぞ!しかもお前のはネタバレしてんだ。早くしろよ。と思いつつマジックを見ていた。結局やはりコインは片手に移り、彼は自信満々だった。

やけに上から俺を見ていたバッジョは、さらに悪い事にもう一つのマジックを俺に見せてくれた。俺に50パイサ(100パイサで1ルピー)はあるかと聞く。自分のコインも目の前にあるクセに俺のを取るのだ。相手の金を取るという事は、それが最終的には消えてしまって、相手が女性であれば「もう私のお金はどこ?返してよ!」「知らないよ。俺は持っちゃいねえぜ。」なんて一コマがあるに決まってるのだ。しかし、俺はバッジョといちゃつく気は起きないので、その時点でかなりしんどかった。アンパンマンよりもストーリーがはっきりしてたので、チビッコ諸君には良いかもしれないが。

やはり始まった。俺のコインを立てた左肘の辺りに擦り付けるのよバッジョったら。だから知ってるってば。何回か失敗した後、気付かれないようにコインを左手に持ち、同じように右手でコインを擦り付けるフリしながら、左手に持ったコインを首の後ろだか、耳の上の髪だか、なんせその辺に隠して、「コインが消えた!」と言わせたいのだ。途中、何度も俺に50パイサは一枚きりで、その財布の中にはもうないな。と確認していたからコインが消えた後、自分が財布をチェックするとか言い出して、ないはずのコインが財布から出てくる、というのをやりたいンだろうけど、もう俺はうんざりしてきていた。雨が弱くなってきていたのもあった。俺が「もう出るから50パイサ返せ。」と言うと、「あれは神様が取ったンだ。」と嬉しそうに言ったので、「神様なら金を取っても誰も文句言わないと思ってるのか?俺は宗教家じゃないンだ。」と言って机の上に散らばってる彼の50パイサを拾い上げて店を出た。



まだ少し降り続く雨に濡れながら宿に戻る時には、バッジョから解放された安堵感で、雨に濡れるのが気持ち良く感じたほどだ。けどまた行ってみよっかな。とか思っている。インドは面白い矛盾がいっぱいだ。
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