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EBCへ行こう。Part.1−至福のランチタイム− 2005年7月4日
初日。出発は朝8時。予定通りにランクルと運転手のおっさん(英語さっぱりなので、基本は筆談。)が到着し、出発。一泊目の目的地シガツェまでランクルで快走。昨日の契約の段階で、なんと会社側の都合でランクルがロクニー(トヨタのランクル6200。古い型で安い。)からヨンゴー(4500。新しく乗り心地も良い。値段は500元以上高くなる。)に無料でランクアップした。なんでもその一台しか残ってなかったらしく、でもってシフト的に運転手のおっさんにも、今回の仕事を割り当てなければなかったらしい。こっちにすりゃラッキー。しかも今回のメンバーは4人(カトマンズからは5人。悪路の中、後部座席に男4人で高山病にも大苦戦。)で乗り心地もGOOD。高度順応も済んでいる。こりゃ良い。





前回カトマンズからラサに来た時はギャンツェ→ラサだったので、前回とは違う道を通るとはいえ、大して景色も期待してなかった。が、ところがどっこい。夏真っ盛りのチベットは、前回はちょろっとだった菜の花が、黄色の絨毯を敷き詰められたように道の両側を埋める最高の景色。しょっちゅう運転手のおっさんに「停めてくれ。」と頼んで写真を撮ったり、畑仕事をさぼってるチベタンに話しかけたり。なんせ俺は、今日シガツェに着きさえすれば良いのだ。もうシガツェ観光は済んでるんだからのんびりで良い。良い景色や面白そうなチベタンを見つけたら片っ端から絡んでやるのだ。トイレ休憩中に脇を通り抜けるノロノロトラックには荷物満載。その上にチベタン山盛り。向こうから「ハロー!ハロー!」って声をかけてくれる。手を振って「タシデレ!」と返事する。皆ニコニコ。天気良いもんナ。





川原の脇を快走していると、川で20数頭近くのヤクが水に浸かったり、グダグダやっている。近くでヤクを写真に撮りたかったので、おっさんにストップしてもらう。一人飛び降りて川原へ降り立つ。と、その手前にはチベタンテント「バ」が二つ並んでおり、その前ではチベタンのオッチャン方が輪になってのん気にランチタイム。おいおい、面白そうやん。オッチャン達にタシデレしてからヤクを写真に撮っても良いか確認。2,3枚撮った。あとの三人も俺がなかなか戻りそうにないのを見てとって車から降りてきた。次いでおっちゃん達に写真を見せる。皆さん嬉しそう。デジカメはこういう時便利だからイイ。当然のように、「まあ、座れ座れ。」と促すおっちゃん。スティーブ&クリスに一応確認。「時間ダイジョブかな?君らシガツェの寺も見たいんだろ?」「良いよ別に。こっちの方が面白そうだ。」丁度俺達も昼飯食ってなかったので、オッチャン達のランチに参加する事に。





まずはオッチャン、ガソリンでも入ってそうな4ℓぐらいのデカイプラスチックの容器をぐいと掴み、茶碗に並々とチャンが注がれる。高山病もなく、天気も気分上々なので、この歓迎を快く受け入れグイッと3分の2ほど一気に飲み干し、一言。「ヤポ!(上手いね!)」。するとオッチャン達大喜びで、まだ全然残ってるのにガンガン注いでくれる。どうもチベタンの飲み方としては、杯は乾かしてはイカンらしく、常に並々こぼれるくらいに保っておくのが作法のようだ。もう要らないなら並々のまま放り出しておけば、「もう結構。ありがとね。」てな事になるようだ。俺はそれに気付くまで、残しちゃイカン、とガンガン飲み、なかなかご機嫌になってしまった。続いてデカイヤクの干し肉の塊とナイフが回ってくる。チベタンの腰に下げられているナイフの刃はそんなに切れ味は鋭くナイ。上手く切れずにモタモタしていると、こうやって切るんだよ、と繊維に沿って上手くカットしてくれた。渡されたジャーキーみたいな肉をクチャクチャしながら再度トライ。なるほど、今度は上手くいった。ツァンパ(大麦を炒って粉にしたもの。)から作ったパンみたいなモノも登場。パサパサ粉粉で食いにくい。見るとオッチャン達はそれをヤクバター茶に浸して食っている。俺達もバター茶を貰い、同じく浸して食べる。いや、しょっぱいね、バター茶。嫌いじゃないけど、いや、しょっぱいやね。バター茶。貰ってばかりでは悪いからと、俺以外の三人は車から食べ物を持ってきた。ソーセージにコーラにビスケット、水。水はバター茶とチャンだけじゃやってらんないから俺達用。ソーセージはそこそこの人気。コーラはどうもお口に合わないらしい。ビスケットとスティーブの持っていたタバコは大人気。オッチャン達遠慮ナシなので(お互い様だが)、タバコはあっと言う間におおかた無くなってしまった。



途中、数頭のヤクがちょいと向こうに足を伸ばそうとした。それに気付いたオッチャン、少し幅広の長いムチみたいな紐を手にし走り出す。オッチャン、なにやら怒鳴りながら、ビュン!とムチを川原の草地に叩き付ける。「ピシャーン!!」と乾いた鋭い音が響き渡る。ヤクの動きが止まった。さらにムチの真ん中辺りの幅広くなった部分に石を引っ掛けブンブン回す。放った石はスピードも充分、軽い放物線を描いてヤクの目の前に飛んでいく。ビックリして、元来た方向へ引き返すヤク達。「うおー、カッコイイぜオッチャン!!」俺達拍手喝采。それ見て他のオッチャン達も大笑い。恥ずかしそうに俺達の方へ帰ってたオッチャンから、クリスが紐を借りてトライしてみるがやはり上手くいかない。どこに飛ぶか分からない石に周りも本人もおっかなビックリ。ネンキが違うわな。





チベタンは宝石関係が大好きだ。皆カッコイイ銀やサンゴ、トルコ石や琥珀で出来た装飾品を身に付けている。当然俺達の指輪やネックレスにも興味津々なオッチャン達はスティーブのネックレスやブレスレット、クリスの指輪をひったくり、皆でやいのやいの良いながら鑑定したり、自分の首に付けてみたりして上機嫌。「オッチャンの首飾りカッコイイね。写真撮らせてくれよ。」とカメラを向けると、大威張りで胸を張る。うーん、男前。





おもむろに三角形の角みたいな形の「何か」を取り出す別のおっちゃん。人差し指で親指を囲むようにして、そこにその角みたいなのに空けられた小さな穴から胡椒みたいな茶色い粉を少し溜める。鼻元に持ち上げたソレをオッチャンは一気に片方の鼻から吸い込んだ。



やべえ!ドラッグだろ、ソレ。コカインになんか混ぜてんだろ!良くないぞオッチャン。おウチ帰ってからの方が良いんじゃねーか?スティーブに尋ねたトコロ、これは粉タバコだそうな。クリスもダニーもやった事あるらしい。ホッホー、と納得しているとオッチャン達、当然俺達にも勧める。スティーブ、クリスと周って俺の番。こらなんでもやっとくしかないな。ちょっと少なめにして鼻から吸い込む。かなり刺激的だ。片鼻がやられた。タバコの葉っぱの匂いしかしない。どうせなら、と何故かアグレッシブにもう片方も攻めてみた。しばらく鼻が利かず、ヤクバターもあまりしょっぱくなかった。野菜嫌いのお子さんに、コイツを吸わせてから野菜スティックを食わせてみれば案外食えるのかもしれない。喫煙よりも先に粉タバコもどうかとも思うが。





運転手のおっさんが、もういい加減いいだろ という顔で車を離れ川原に降りてきた所でランチタイム終了。いやー、面白かった。ホントのローカルってヤツはやっぱ良いヤツばっかだ。金くれなんて一言も言われなかった。最高のランチを終えた4人はさっきまで窓の外ばかり静かに眺めてたのとはうって変わって饒舌に。「あのデカッ鼻見たか?アレはアルコールの飲みすぎからくるんだってさ。」「そういやケイゴ、バンフにいたんだろ?俺カルガリーだぞ。」なんて話ながら、あっと言う間に皆ノリノリ。これから4泊5日を共にするにあたって、オッチャン達との時間は俺達を一つにさせる効果もあったようだ。





予定より少し遅れて宿にチェックインしてみたら、またまた正ちゃん&明日香登場。彼らはラサ→ナムツォ湖→ヤムドクツォ湖周辺→ギャンツェと周り、シガツェに来ていたのだ。あとの二人ウォーレン&アレスターもかなりご機嫌な連中だったので、宿の屋上で、久々に、普段は飲まないビールとか飲んでみた。いや、ビールは全然好きではないが、皆でビール飲んでわいわい話してる、あの雰囲気は楽しかった。夜遅くまで話し、もしかしたらまたエベレストベースキャンプで会うかもね、なんて言って部屋に寝に戻った。ツアー初日、出だしは絶好調だ。

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